組織的な弟子づくり

Photo: Wilhelm Unger

「だから、あなたがたは行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい。彼らに父と子と聖霊の名によって洗礼(バプテスマ)を授け、あなたがたに命じておいたことをすべて守るように教えなさい。わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる。」

今年のリニューアル2027(「み言葉により変えられる:アナバプテストの視点で聖書を読む」2017年2月12日ドイツ、アウグスブルクにて開催)では、YAB(ヤング・アナバプテスト)の委員がそれぞれの視点からマタイ28:19-20の聖句を読み解きました。今号の「視点」ではそのいくつかを紹介します。


私は、フィリピンの小さな村で育ちました。都会から離れた、山と湖と農場の近くです。人のつながりが密な集落で、つつましく暮らしています。

私たちは人間関係を重んじます。持っているものを隣人たちと分け合い、いつか必要なときは助けてもらえるだろうと考えます。何世代かの人たちが一つ屋根の下で暮らすこともあります。私たちは感情豊かなところがあります。フィリピンの言葉には、他の言葉にはないような細かな感情をいい分ける言葉があるのです。

私たちのような貧しい集落では、何かが必要になると、主なる神にお願いをします。病気で苦しむ子どもがいれば癒しを祈り求めます。それしかできないからです。あなただってもし何も持っていなければ、きっと奇跡を経験して、どんなに小さなことも神の恵みとしてありがたいと思うでしょう。

私たちの牧師はやっと高校を卒業したくらいの人たちで、正式な教育を受けられた教会指導者はほとんどいません。メノナイトの神学校を出ている人は皆無です。私の夢は、若い人たちがもっと世界とふれあう機会を得て、適切な教育を受けて、神学的にもっと一つになれることです。

こんなふうにして、私はこの聖書のテキストに導かれます。イエスが地上での生涯の最後に残した弟子への指示です。

弟子の道の第一歩は、自分をキリストに明け渡すことです。まったく風まかせの、オールのないボートのように、キリストの意思に完全に身をまかせるのです。ただキリストに従って、持ち物をすべて売り払い、貧しい人に施したいと思う心を養うこと、それこそが弟子の心です。ちょうど初期のメノナイトが、信仰のために死ぬ覚悟をしたように、この世のものとは異なる平和な生き方をするために、あらゆるものを捨てる覚悟をするのです。

弟子の道の次のステップは訓練、つまりキリストに従う仕方を学ぶプロセスです。洗礼さえ受ければ、ただちに成熟した弟子になれるわけではありません。

第三のステップとして、弟子になるということは弟子づくりの責任を負うということです。弟子の道はあらゆる信徒の務めであり、牧師だけのものではありません。これはキリストに従う者の宿命です。イエスは熱心に弟子となる人たちを探し、自分に従うように招き、教え、世話をしました。それから、自分にならうよう、そしてより多くの弟子をつくるように言われたのです。これはほんの少数の人の賜物ではなく、すべての人の責任です。

弟子の道を歩む熱意は、私たちが神の力と恵みを深く理解し十全に経験することから生まれます。

弟子を育て教える働きは、組織的に行われるべきだと思います。

フィリピンのメノナイト青年会では、教会を去る若者の増加に対応するしくみを作りました。この数ヶ月で若者の出席数は倍増し、多くの指導者が生まれました。育成と教育を組み合わせ、互いの人間関係と責任感を奨励することを心がけています。

私たちは若者をいく人か選び、牧会の働きに携わってもらいます。まずよい指導者になる方法、教え方、新しい信徒への接し方、小グループの導き方から教えます。習熟し自信をつけるに従って、互いにケアし合い、友達を誘い、自ら聖書研究会を開き、親・きょうだい・その友人にもアプローチして、キリストの弟子を増やしていくようになります。

だれもが互いに育み合い、責任を負い合うことを励ますような文化がもてるようになるといいと思います。そして、神学校を卒業した人たち、神学者たち、経験豊富な人たちには、あなたの知識を分け与えてくれませんか、とお願いしたいです。

この世において、平和の声を伝え広める者として意味ある働きをしようと思うなら、私たちはもっと意識して、キリストの命令に服従するよう努める必要があります。キリストの愛にどっぷりと浸かって、弟子の道を生きようという言葉にならない熱意を見出さねばなりません。アジアの私たちは出生率だけでなく、教会として、弟子の道を通して数を増していくのです。

— エベネザー・G・モンデスはヤング・アナバプテスト(YABs)委員会の委員。フィリピンのルンバン・メノナイト聖書教会の会員。

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