あなたが私の証人?

Photo: Harry Unger

「だから、あなたがたは行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい。彼らに父と子と聖霊の名によって洗礼(バプテスマ)を授け、あなたがたに命じておいたことをすべて守るように教えなさい。わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる。」

今年のリニューアル2027(「み言葉により変えられる:アナバプテストの視点で聖書を読む」2017年2月12日ドイツ、アウグスブルクにて開催)では、YAB(ヤング・アナバプテスト)の委員がそれぞれの視点からマタイ28:19-20の聖句を読み解きました。今号の「視点」ではそのいくつかを紹介します。


私たちには、神に課された働きがたくさんあります。殺してはならない(出エジプト20:13)、盗んではならない(同20:15)、隣人のものを欲してはならない(同20:17)、平和と真理に沿った生き方をしなさい(ローマ12:18)などです。

これらの命令には、私たちの生き方を変えるよう求めるものが少なくありません。よりよくふるまいなさい。気前よく与えなさい。悪いことをする人たちをゆるしなさい、など。

他の人々の命にかかわる命令もあります。貧しい人、飢えている人、衣服が必要な人たちの世話をしなさいというものなどです(マタイ25:34-36)。

それでは、マタイ28:19-20でイエスが弟子に命じた命令はどうでしょう。「だから、あなたがたは行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい。彼らに父と子と聖霊の名によって洗礼(バプテスマ)を授け、あなたがたに命じておいたことをすべて守るように教えなさい。」

メノナイトを含むキリスト教徒には、この命令を聖書で最重要とする人が少なくありません。この命令のおかげで、こんにちの世界には多くのキリスト教徒がいるわけです。もし弟子たちが家族のもとへ、また日々の仕事に戻ってしまっていたらどうでしょう。イエスとのすばらしい時間を思い出すこともあったかもしれませんが、イエスの教えは次第に忘れ去られていったことでしょう。

でも実際は、キリストの教えにこだわった人々の集まりが、世界中にあります。私たちは愛と平和に対する希望と信仰とビジョンを分かち合い、MWCのような集まりに交わりを見出すのです。

多文化社会

しかし、オランダ出身の私には、この課題に取り組むのには問題もあります。オランダは多文化社会です。他の西洋諸国と同様、移民の数が戦後一貫して増えてきました。それは多くの恩恵をもたらしました。信仰を異にする人々を知ることで、私たちの文化は豊かになりました。

では、多文化社会でイエスの教えはいかに理解されるべきでしょうか。

私はムスリムの隣人のところへ行き、キリスト教に改宗するよう頼めばいいのでしょうか。ユダヤ教徒の友人に、あなたの信仰は間違いだと言えばいいのでしょうか。何がよいことか私が「教える」のでしょうか。どうも私にはそう思えません。

どんな背景や文化や宗教をもつ人とも、自分の信仰について話したいと私は思います。しかし、私の信仰が個人的なものであることも確かです。メノナイトの間でさえ、多くの違いがあります。自分とムスリムの友人の間に、他のキリスト教徒との間と同じくらい共通点が見つかることもあります。私の方が正しいなんて、相手に言うべきでしょうか。

私はむしろ、ヨハネ4章でサマリア人の女に対してイエスが示した模範に従いたいと思います。ともに座って水を飲み、互いに語り合い、そうして二人は信仰を分かち合いました。これが、すべての民と調和して生きる模範であると、私は思います。

世俗社会

しかし、ただ多文化社会に生きるだけでなく、私は世俗社会に生きてもいます。多くの人が、「教会制度」は時代遅れで、もはや信仰に意味はないと感じている社会です。ですから、私は自分がメノナイト教会の信徒説教者であることを伝えるようにしています。聞きにいらっしゃいと招き、私が信じる信仰や、キリスト教徒になることに関心があるかどうか、知ろうとします。

なにより、信仰の意味を人々に知ってもらういちばん強力な方法は、行動で示すこと、周りにいる人々と平和でよりよい世界をつくり出すことだと思います。それで私はイエスが言い残したもう一つの言葉を生きようと思うのです。

「あなたがたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける。そして、エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリアの全土で、また、地の果てに至るまで、わたしの証人となる」(使徒1:8)。

隣人に心をくばり、いつも親切にふるまい、人々のニーズに応えることで、私は課せられた務めを果たして生きたいと思います。私たちはみな、きっとできるはずです。

—ヤンティネ・ハウシュマンはヤング・アナバプテスト(YABs)委員会の委員。オランダのメノナイト総連合ヤウレ・メノナイト教会所属。

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